恋はとなりに
講義にはまだ時間があったから1度自宅に戻って、のんびりお茶を飲んでから再び家を出た。
隣の家からちょうどコウタが出てきたところだった。
コウタってば完全に遅刻じゃん。
と、見つめていると。女の子が少し遅れて出てきた。
制服を着ていない、私服の女の子
綺麗な子。背も高くて、色っぽい。
あたしが状況を読めず、呆然と立ち尽くしてコウタから目が離せなくなっていると
コウタもあたしに気が付いた。
慌てたような、しまったって感じの顔をしながら去って行った……。
何で女の子が鈴木家から出てくるの????
あたしの頭では、考えてもらちが明かない。
駅に急ぎ足で向かった。
コウタと女の子を見つけた。
駅のホームに二人はいて、女の子が話しかけているようだがコウタはめんどくさそうに、しているだけ。
話しかけてみようか迷う。
行ってはいけない気がした
でもコウタの目の前に足を運んだ。
コウタは目を丸くして息をのんだ。
「おはよ。」
あたしはまず軽く挨拶をした。コウタは立ち上がった。
あたしは隣の女の子に視線を移した。
女の子と目が合った。
ニコッとすると向こうはムスッとしてそっぽ向いてしまった。