恋はとなりに
コウタ
2012年9月
アニキは家を出てった。
俺は正直ラッキーとしかおもえなかった。
これでさくらはアニキを忘れられる。って。
でも出てったって聞いたら、悲しい顔をするかな。
俺が言わなくても、親たちから聞くことになるだろうな。
また、悲しむ顔を見ることになるのは嫌だな。
俺は2学期が始まり、また小田たかしとの生活が始まる。
元カノたちとはまあまあ良好な関係な気がしている。
特に何も言われないのでよしとする。
知らない子から告白されたけど、今度は丁重にお断りした。
さくらは俺が学校行ってる間、何してるんだろう。
俺の部屋に出入りしてるのは何となく知ってるけど。
帰るとたまに出迎えてくれたりして嬉しかった。
それにアニキがいないのを知ってもそれほど悲しんでる様子もなかった。
何で教えてくれなかったの?
とは言われたが、俺も知らなかったから仕方ない。
アニキは日曜日でかいカバン2.3個持って家を出ていった。
俺も当日、出ていく時に知ったくらいだ。
「俺独り暮らし始めるから。お父さんとお母さんのことよろしく頼むな。」
と言って、行ってしまったのだ。