恋はとなりに
河瀬君に電話するつもりだったけどももちゃんにかけた。
そして今日のことを話した。
河瀬君と付き合うことになったこと。
コウタといて楽しいこと。
カケル君の発言。
ももちゃんはもはやだるそうに答えてくれた。
「うん、大体わかったから。カケル君さくらのこと好きなんじゃないの?でも妹に彼氏ができて心配なだけかも。つっぱねた方がいいよ。カケル君勝手すぎ、関係ないでしょって。」
「う、うん、わかった。ありがとう。」
ももちゃんはあたしが喋り終わる前に電話を切った。
デート中だったかな。
でもちょっと落ち着いた~。
清々しい気持ちで夜空を見上げた。
星が無数に瞬いていてきれいな星空だった。
深呼吸して、家に戻ろうとするとカケル君が後ろに立っていた。
気づかなくて胸に飛び込んでしまった。
「きゃっ。」
カケル君はあたしの右腕を掴んだ。
「カケル君?びっくりしたよ。」
「どこ行ったのか探しに行くとこだったよ。」
「電話してたの。もう戻るよ。」
そんなに長い時間じゃないのに。
カケル君の過剰な心配が鼻についた。
反抗期の妹の気分になった。
文句も言いたかったけど我慢した。
コウタがお風呂からでたとこだった。
お風呂の順番は曜日で決まっていた。
火木土がコウタが最初、日月水金があたし。
カケル君は、途中参加だけど朝シャワーを浴びるから順番は決めなかった。
お風呂に入ろうと部屋で支度をしてると、電話が鳴った。
着信は河瀬君からだった。
「はい。」
「さ、さくらちゃん?俺だけど。」
「……河瀬君?どしたの?」
「何してた?」
河瀬君の声は緊張してるみたい。
「今、お風呂入ろうかと思ってたの。」
「あーそっか、ごめんごめん。タイミング悪かったね、じゃあ出たら教えて。。。。
って変かな?」
河瀬君は自信なさそうに聞いてきた。
「う、ううん。変じゃないよ。わかった~。じゃあまたねー。」
あたしは明るく答えた。
付き合うことになったらお風呂でたの教えなきゃいけないのか……