青空の下で
青は私の頬に手を当てた。

私は静かに目を閉じた。


口に触れた柔らかい感触。

今までしたことのなかった、キス。






ファーストキス。




早く帰ってきてよ青……。


私はあなたを待ち続けるから……。


頬を伝う涙。

そして、静かに触れ合った口をゆっくりと離した。



「青、早く帰ってきてね……約束だから」


「うん…約束だ…」



桜が散る季節。

静かに吹く風。

あなたと私は、この場所で初めてのキスをして初めての別れを告げた。




どうか神様、また私たちを合わせてください。





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