青空の下で
こっちに向かってくる少年は、黒髪で短髪、肌は白くって、黒縁の眼鏡をかけ、年は私と同じくらいだった。第一印象は、単に地味そうという感じだった。




「僕は、布崎青と言います。」

「で何か用?」
私は、泣くのをこらえて言った。



「君泣いてたでしょ?だからなんか、悲しいことでもあったのかなって」
まるで心を見透かされたようだった。


「そうよ…」

「僕でよかったら聞くよ」



私は、聞いてもらうことにした。
とにかく誰にでもいいから聞いてほしかったから。
< 3 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop