青空の下で
夏休み

最悪の始まり

「それではこれで、一学期の終業式を終わります」



校長先生の声と共に皆は立礼をした。



「よっしゃー!これでやっと夏休みだぜ~!」


後ろの席の大介が大声で言った。




「うるさいんだけど…ていうか、あんた補習あんじゃないの?」

私はうるさい大介に、嫌みっぽく言ってやった。彼は、佐伯大介。一応私の親友だ。大介は、顔はイケメンなのに口を開くと、残念なイケメン…だってバカだから。なのに、変なことにだけ頭が働く。いわゆる悪知恵というやつ。でも、何故か女子にモテる。私にはよくわかんないけど…。





「あ~そうだった~…俺、テスト赤点ばっかだったし…」


さっきの喜びとはうらはらに、今度は大きなため息をついて落ち込んだ。


「だいじょぶだって。私だって補習あるもん」



紗知が大介を励ますように言った。でもそれは、胸を張って言うことじゃないと思うんだけどな~…私は心の中でも少し呆れていた。
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