嘘つきキャンディー
先生はそう言って爽やかに笑うと、くるりと踵を返して、その短い廊下の突き当たりにある部屋へと入っていった。
……笑った。確かに笑った。
でも、目が笑ってなかった!!
先生の後を当然のようについていく圭人さんに、私は絶望を感じながらも恐る恐る一歩を踏み入れる。
まるでほとんどレベルが上がっていないのに、いきなり丸腰で魔王城へ飛ばされるような、そんな絶望感。
私はフラつく足腰を自力で支えながら、何とか圭人さんの後を追った。
ああ、もう…
死んだ。