恋ノススメカタ

シトラスの香りの中で
誰かが、優しく私の髪を撫でてる

夢なのかな
心地良くて、起きたくないな、、



顔には清潔な布団の感触がする
どうやら、本格的に伏せ寝してしまった
看病中にダメじゃないか



眠いけど、ぱっと目を開けた


「うん??」


まだ夢を見てるのかと思った


「うん?」


だって、くっきり二重の大きな瞳が
目の前にあったから


「ギャア〜」



夢じゃない
どうして目の前に
奧村新の顔があるの?
今日は癒されるどころか
アワアワしっぱなしじゃないか


「叫ぶことないだろ、
ちょっと近かった?」


ヤツは身体を起こしてベッドから出た












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