魔法のキス
そしてキス……。
人前なのに恥ずかしかったけど、歩いていた人達も立ち止まり、拍手してくれたり、おめでとうと言う声も聞こえた。
突然のプロポーズ。
本当にビックリしてしまった。
じゃあ、あれは婚約指輪?
「あ、婚約指輪はまたちゃんと、もっと高いダイヤのをプレゼントするから」
私の心の声が聞こえたの?
「えっ?これでいいよ」
「ダメなの!」
「うふふ」
本当に優しい雄馬。
私は幸せだわ。
雄馬へのプレゼントは、雄馬の好きなブランドの店で、キーホルダーを選んだ。
雄馬がそれがいいと言うから。
私の部屋の合鍵をそれにつけるからと。
それから、ケーキ屋さんで小さいホールケーキを買い部屋に戻った。
夕飯はピザを頼んで、それを食べて、またベッドの上で甘く甘く長い長い時間を過ごした。
翌朝、雄馬は神戸へと帰っていった。
どうやら昨日のプロポーズは夢ではなかったようだ。
まだ信じられないけど、ほんとに幸せ。