魔法のキス


そしてキス……。


人前なのに恥ずかしかったけど、歩いていた人達も立ち止まり、拍手してくれたり、おめでとうと言う声も聞こえた。


突然のプロポーズ。
本当にビックリしてしまった。


じゃあ、あれは婚約指輪?


「あ、婚約指輪はまたちゃんと、もっと高いダイヤのをプレゼントするから」


私の心の声が聞こえたの?


「えっ?これでいいよ」


「ダメなの!」


「うふふ」


本当に優しい雄馬。
私は幸せだわ。


雄馬へのプレゼントは、雄馬の好きなブランドの店で、キーホルダーを選んだ。


雄馬がそれがいいと言うから。
私の部屋の合鍵をそれにつけるからと。



それから、ケーキ屋さんで小さいホールケーキを買い部屋に戻った。
夕飯はピザを頼んで、それを食べて、またベッドの上で甘く甘く長い長い時間を過ごした。



翌朝、雄馬は神戸へと帰っていった。



どうやら昨日のプロポーズは夢ではなかったようだ。


まだ信じられないけど、ほんとに幸せ。


< 247 / 344 >

この作品をシェア

pagetop