魔法のキス
突然の出来事
9月15日。
早朝に電話が鳴った。
時間を見ると、まだ5時だ。
誰だろう?間違い電話もたまにかかってくるが、何かわからないので急いで出なくてはならないと思った。
部屋に置いてある、家の電話機の子機を取ると、電話の主は雄馬のお母さんだった。
「朋花ちゃん?雄馬そこにいるのよね?起こしてもらえる?お父さんがまた倒れたのよ」
「えっ?おじさんが?はい。すぐに代わります」
私はすぐに雄馬のところへ行き、お父さんが大変だと伝えた。
雄馬はすぐに電話を取り、お母さんと話をした。
私は、心臓がドキドキして涙が出てきた。
「朋花。俺はすぐに神戸に帰るよ。オヤジは命には別状はないみたいだけど、しばらく神戸にいることになるかもしれない。詳しいことは神戸から又連絡するから」
雄馬は、泣いてる私を抱きしめながら、そう言った。
「うん。早く帰ってあげて。私も18日には神戸に帰る」