蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
集中的に顔面への攻撃を浴びせる夏彦。

「くっ!」

防御と攻撃力の強化の為、ウェンディはワンピースの裾を捲り上げ、ホルダーからもう一本ナイフを抜こうとする。

サバイバルナイフ。

刃渡り30センチはあろうかという凶悪な代物。

しかしみすみすナイフを抜かせる気もなく。

「シュッ!」

これまで顔面にパンチを集中させて意識を上向かせていた夏彦は、突然のボディへの攻撃に切り替える!

前の戦いでも苦汁を舐めさせられた、肝臓打ち(レバーブロー)!

「げぇっ!」

思わず声を上げるウェンディ。

レバーブローは相手の動きを止めたり、スタミナを奪ったり、ガードを下げさせるのに効果がある。

ウェンディのナイフを抜く行為、そして攻撃の手を止めるのには打って付けだった。

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