蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「……見たか、今の」
「……ああ」
本気の潰し合いをしていた事も忘れ、立ち上がる耕介と夏彦。
「何だと思う……さっきの」
「俺に言わせるのかよ…」
言いたくはない。
二人とも、大の男だ。
臆病な奴だと思われたくはない。
だがしかし。
こんな薄暗い建物。
誰もいない筈の場所。
そこに忽然と現れた白い影。
「……ああ」
本気の潰し合いをしていた事も忘れ、立ち上がる耕介と夏彦。
「何だと思う……さっきの」
「俺に言わせるのかよ…」
言いたくはない。
二人とも、大の男だ。
臆病な奴だと思われたくはない。
だがしかし。
こんな薄暗い建物。
誰もいない筈の場所。
そこに忽然と現れた白い影。