蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
そんな彼女達が歩いているのは、耕介達とは全く逆方向の建物内。

とはいえ、あの部屋から出てからというもの、ずっと同じようなコンクリート造りの廊下が続いている。

窓もなく、外の景色も見えず、時に昇りや下りの階段がある程度。

自分達がどのくらい歩いたのか、何処を歩いているのかも分からなくなってくる。

終始薄暗く、視界が悪いのもそれに拍車をかけた。

時折スマホで時間を確認しないと、今の時間さえ分からなくなってくる。

今が昼なのか夜なのか。

全く別の世界に紛れ込んでしまったような感覚にさえ陥る。

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