蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
車の左側面から激突したBMW735i。

完全に停止し、すぐには動けない状態だ。

そんなBMW735iにゆっくりと接近してくるアパッチ。

機関砲もミサイルも、いつでも撃てる状態。

最早逃げる事はできない。

アパッチが機首を向けると。

「待った!」

助手席の方から耕介が降りて来た。

激突の際に怪我をしたのか、額から血が流れている。

彼は両手を上げ、降参の意思を示す。

「頼む…命だけは助けてくれ」

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