蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
確かに今回の運び屋の仕事は、たまたま受けただけの依頼。

省吾は運び屋稼業を営んでいる訳ではない。

普段は用心棒紛いの仕事をしたり、運転手をしたり、決まった仕事をしている訳ではないのだ。

「確かに…定職に就くのも悪くないかもな」

薄く笑いながら呟く省吾。

「気が向いたらここに連絡しな」

上着の胸ポケットから名刺を出して省吾に渡す耕介。

「腕のいい運転手は大歓迎だ」

「…お前の専属ドライバーにはならんがな」

笑い合う二人。

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