蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「遠慮なく食ってくれ」

事務所内。

テーブルの上にハンバーガーとポテトとドリンクのセットを並べ、耕介は省吾に言う。

「飯ってのはこれか。遠慮なくと言われてもな…」

呆れたように溜息をつく省吾。

先程耕介が近くのマックでテイクアウトしてきたものだが、ワンコインで買える程度の食事だ。

「まぁまぁ、小せぇ事気にすんなよ」

耕介は耕介で、雛罌粟の買ってきたフィレオフィッシュを齧っている。

「でな、省吾。お前に一つ頼み…つーか相談があるんだ」

「……」

モグモグとハンバーガーを咀嚼しながら、省吾は耕介をジト目で睨む。

その目は、『皆まで言うな』と語っていた。

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