蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「矢沢さん」
男は言う。
「貴方はフランス外人部隊第2外人落下傘連隊に所属していたと伺いました…知識も技術もお持ちですよね」
「だが今は兵士じゃない」
「……」
確かに、技術があろうと戦場に向かう向かわないは本人の決める事だ。
CIAであろうと強制する事はできない。
そこで男は言葉を変えた。
「アリッサ・ホプキンスという女性…矢沢さんはご存知ですよね」
「!」
省吾はハッとする。
過去に依頼を受け、とある組織の特殊部隊に所属していたアメリカ人の新兵を救出に向かった事がある。
ある戦争の際にジャングルに潜伏していたが、部隊が戦闘終了後に撤退した事を知らず、一年間たった一人で生き抜いていた。
戦闘時の極度の緊張状態から精神が不安定であり、また終戦した事を頑なに信用しようとせず、民間人、軍人を問わず、遭遇した者全てを敵と見なして攻撃するまでになってしまっていた女性。
省吾は何とか彼女を救出し、国に帰国させたのだが…。
男は言う。
「貴方はフランス外人部隊第2外人落下傘連隊に所属していたと伺いました…知識も技術もお持ちですよね」
「だが今は兵士じゃない」
「……」
確かに、技術があろうと戦場に向かう向かわないは本人の決める事だ。
CIAであろうと強制する事はできない。
そこで男は言葉を変えた。
「アリッサ・ホプキンスという女性…矢沢さんはご存知ですよね」
「!」
省吾はハッとする。
過去に依頼を受け、とある組織の特殊部隊に所属していたアメリカ人の新兵を救出に向かった事がある。
ある戦争の際にジャングルに潜伏していたが、部隊が戦闘終了後に撤退した事を知らず、一年間たった一人で生き抜いていた。
戦闘時の極度の緊張状態から精神が不安定であり、また終戦した事を頑なに信用しようとせず、民間人、軍人を問わず、遭遇した者全てを敵と見なして攻撃するまでになってしまっていた女性。
省吾は何とか彼女を救出し、国に帰国させたのだが…。