蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
そんな中。

「……」

いつものヨレヨレのダークのスーツ姿なのは耕介。

「探偵さん、何で水着に着替えないんですか…?」

小首を傾げる雛罌粟。

「仕事だっつっただろうが!」

キレる耕介。

「暑苦しいですよ蓮杖さんその格好…というか無精髭剃りましょうよ」

汚らしいものを見るような顔をする冴子。

「喧しい!俺ぁ海水浴の引率に来た保護者じゃねぇんだぞ、ったく…」

そりゃあ耕介だってビーチパラソルの下で雛罌粟でも侍らせて、サンオイルを塗りっこしたりしたかったのだが。

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