ダーリンは12歳年下～遠恋の果てに～

それからもあたしたちは相変わらず、時間が合えばメッセンジャーでリアルタイムで会話をしていた。



『しいタン最近、俊と茜のＨＰ見た？』

『見た見た！なんかリニューアルして壁紙とか可愛くなってるよね。』



以前、あたしたちのチャット仲間だった俊と茜も年の差で遠距離恋愛カップルだった。


俊は岡山県、茜は東京。
こちらも女の茜の方が10歳程年上でしかも当初茜はまだ主婦。


茜は子供が２人居たけど、夫婦仲もうまくいってなくて結局は離婚することになるのだけど。

だからあたしたちと同じような境遇だったから意気投合していたのです。




『あそこもなんだかんだあってもラブラブしてるよね～』

『だなぁ～(笑)』

『別れる別れないで、あたしよく茜から相談受けてたよ。』

『でも、結局は仲直りするけどな(笑)』




チャット内で２人が仲いい場面やはたまた喧嘩してる場面もよく見かけていた。
その２人が共同でひっそりとＨＰを作っている。



『ねぇ、俺たちもふたりでＨＰつくってみる？』

『うん！いいねぇ！！』



そして、ゆうタンとあたしで案を出し合って遠距離恋愛、年の差カップルをテーマに２人のＨＰを完全自己満足の世界で少しずつ作成した。

お互いの日記や詩、思い出の写真などをＵＰした。



こうやって２人で作り上げていく作業が離れてる時間を埋めてくれるような気がして嬉しくて仕方なかった。

普段は離れて暮らしてても、ＨＰがいつもあたしたちを繋いでいてくれる。

ちゃんとこうして目に見える形となって。


今は遠距離恋愛だけど、いつかこのＨＰにゴールインしたことを書ける日が来る。


あたしはそう信じていたのでした。