ダーリンは12歳年下~遠恋の果てに~
夫はあたしが妊娠中であろうと親の前であろうと、所構わずあたしを殴った。
あたしも若かったし口が悪かったので、立ち打ち出来ないと手を上げる。
そんな感じでした。
だけど我慢の限界を越えると一言も二言も言ってやりたくもなります。
まず働かない。
親と一緒に住んでいれば食いっぱぐれ無いのだと甘えた考えで、いくつも仕事を紹介してもらってるのに数日で辞めて帰ってくる。
すぐお金をせびる、盗む。
そりゃそうだ、働かないからお金もないだろう。
何か理由を付けては親からお金をもらい遊びに使う。
なくなると家のお金を盗む。
当時あたしは一切、家計に関与してはいけなかった。
夫のすべての収支も義母が管理していた。
あたしは毎月一万円だけ渡され、それで娘の物やあたしの物を買っていたのだけど、そのお金まで手をつけてた。
どう考えても、
仕方ないね…
なんて具合いに終らせられる問題じゃない!
そして夫はひと度お金を手にすると何日も外泊をし、あたしは独り置き去りにされ、夫の両親と息が詰まる生活をする。
家にかかってくる電話に出てはいけない。
家の電話を使ってはいけない。
家に誰かが訪ねて来ても出てはいけない。
義母が頼んだ用事以外で外出してはいけない。
外出する時は近所の人に見付からないように周囲を確認してから外へ出る。
などなど…
つまりは世間体。
『あなたはここに居ない事にしね。』
こんな忠告を義母から受けた。
だけどこの家でお世話になってる以上、どんな事にも
『はい』
としか言えない立場でした。
あの頃の本当のあたしはどこに居たのでしょうか?
そうして夫の両親と4年間の同居を経て、その後親子3人での暮らしを10年続けてきた。