ダーリンは12歳年下✦遠恋の果てに

家の前の駐車場に夫が車を停める音。

聞く度に、殴られる!
そう思って怖くて仕方なかった。

その日もその音を聞いた途端、逃げ出したい程の恐怖を感じた。

だけど意外な事に玄関から入って来た夫は、なぜか弱々しい態度を私に見せる。

な…なによ…
気持ち悪い

そして、開口一番、

『どうしよう~???』

な、なんなのよっ!

『あのさぁ~……あの女がぁ~…あのさぁ~……』

『な…なに?』

『どうしよう…』

早く言えよ!



『妊娠したって言うんだけど…』

妊娠……

マジっすかぁ!!!

普通の妻ならここで発狂して怒り狂うか、相当ショックで手も付けられない状況になるでしょう。

でも私は…

やったぁ!
やったぁぁ~~!!!!!!

心の中で激しく喜んだ。

チャ――――ンス!

ここぞとばかりに、全て記入して準備万端の離婚届けを取り出してきて、

『妊娠させたんだったら、ちゃんと責任取ってあげなきゃ~。
はい、これ書いて持ってきてね。』

そう言ってルンルン気分で手渡した。
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