ダーリンは12歳年下~遠恋の果てに~
『離婚届け出してきたんかぁ!!』
怒鳴りながら部屋に入って来た。
『今週は忙しいから、来週出すよ。』
そうあたしが言い終らないうちに、
『いつまでもたもたする気や!!早よ出してこいや!!』
近所中に響き渡る大声を出し、
そして…
ガツッッ!!
また…
おもいっきりあたしの脇腹を蹴りつけた。
倒れ込んだあたしの側に置いてある携帯を夫は手に取り力一杯折り曲げ真っ二つにし、
そして家の電話線をこれまた力一杯に引きちぎった。
ゆうタンと撮ったプリクラを充電池のふたの裏にこっそり貼った携帯。
ゆうタンと繋がっている赤い糸に見えた電話線。
ゆうタンとの思い出がはかなく壊れた。
ボコッ!
ガツッ!
『や……』
その後も、何度も何度もあたしの全身を殴って蹴りつける夫。
『う……』
もう、うなる声さえも出ない。
あたしは人間じゃなくただのサンドバッグでした。
十数分、あたしを殴り回した夫は最後に扇風機をあたし目がけて投げつけてから出て行った。
あたし…
さっき何か悪い事した?
なんでこんなにも殴られるの?
あたしの結婚生活は暴力で始まり暴力で終わっていきました。
あたしは、口の中の血を味わいながらその足で役所に向かった。