ダーリンは12歳年下✦遠恋の果てに

「君たちキャバ嬢はいいよね~」

「えー?なんで?」

「飲んで歌って騒いでりゃガッポリ金もらえてよ~、楽な商売だよね。」


フン!
何にも知らない癖に!


「きゃははは~~!いいでしょ~♪」

「君、全然悩みないでしょ?」

「悩み?何それ?食べれるの?きゃはは♪」


もう、バカになるしかない。
どうせこんな風に見られてるんだから、徹底してバカになった。

バカなふりしながら、何にも知らないお前の方がバカだ。
と、いつも私は客を見下していた。

楽しそうで華やかな夜の世界。
でも、その裏で過酷な現実にもがき苦しみながらも必死で生きている女の子も一杯いる。

深夜まで働き、その後託児所に子供を迎えにいくシングルマザー。
旦那の借金返済に昼夜仕事を掛け持ちしている人。

そんな様々な事情を抱えた女の子がゴロゴロいる。
ただ、表には見えないだけ。

私は夢を売る仕事。
表で笑って、そして裏で泣く。


辛いよ…
苦しいよ…

ホントは甘えたいよ。




………。




優斗……

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