ダーリンは12歳年下~遠恋の果てに~
どんなに忘れようとしても、泣いてすがりたくなる時は真っ先にゆうタンを思い出してしまう。
ねえ、ゆうタン
覚えてますか?
一緒に乗ったね、あのボート。
今でも榛名湖に浮かんでるかな?
一緒にこっそり書いたね、あの落書き。
今でも残ってるかな?
それから
それから…
想い浮かべるといくつもの情景が
後から
後から…
その時感じた冷たい風や雨のしずくまで
まるで昨日事のように思い出す。
あんなにもあたしを激しい想いにさせてくれたゆうタン。
涙する日はいつもゆうタンにすがりつきたくなった。
痛い
消えることなく心の奥底で
いつまでもくすぶり続ける
忘れていたはずなのに
目が覚めて濡れたほほに気がつく
あの頃の、あの時の、あの思い出の
微かな傷跡が
染みついて
消えない…