ダーリンは12歳年下~遠恋の果てに~

月日とともに写真やプリクラは色あせても
ゆうタンとの思い出は色あせない。

あたしの中で今でも輝き続けてる。



この写真、結局ゆうタンに渡せないままになってたなぁ…


ゆうタン、これいるかな?
渡したいな…



しばらく考えて携帯を手に取った。


『懐かしいゆうタンの写真が出てきたんだけどいる?』


そうメールを打ったものの送信ボタンが押せない。



今更だよね
ゆうタンにメールしようとするなんて
あたしどうかしてるよ


なにやってるんだろ?



送信ボタンを押さないまま携帯を置いた。



『さて、ちゃっちゃと片づけすましちゃおう。』


もう一度、押入れの前に腰をおろす。
さっき広げたゆうタンのプリクラや写真をまとめて…



やだ……
手元がよく見えないよ……



知らず知らずにあふれそうな涙のせいで視界がにじんでいく。


そして許容量を越えたあたしの涙が、大粒のしずくになってゆうタンの思い出にこぼれ落ちる。


あたしは次の瞬間、もう一度携帯を手に取り送信ボタンを押していた。






ねえ、ゆうタン



あなたの心の片隅にあたしは存在してますか?

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