Sparkly days
廊下にタカの姿はなかった。

「本当に先に行っちゃった?容赦ないよー」

あたしは半泣きになりながら廊下を走り、階段を駆け下りた。

一階についてすぐに玄関へ向かったけど、そこにもタカの姿はなかった。

「いくらなんでも速いって!」

急いで靴を履き替え、また走り出した。

「……リク」

「ひょわーっ!!」

外へ出ようとしたところを名前を呼ばれ腕を掴まれた。

振り向くと、そこにいたのはタカだった。

「もう!びっくりさせないでよ!!」

「せっかく待っててあげたのにその態度?待たずにそのまま先に行ってればよかった」

そう言うなりタカは先に歩き出してしまった。

「ごめん!待ってよー」

あたしは慌てて後を追う。

「マサ兄にお仕置きされればいいよ」

やっと追い付いたあたしに冷酷な言葉を残してタカは突然走り出した。

「……なんですとーっ!?」

置き去りをくらったあたしは思わず叫んでいた。

というよりも、叫ばずにはいられないって!!



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