Sparkly days
所詮男の体力にかなうわけもなく、タカはどんどん先に行ってしまった。

一刻も早く目的地に行きたいのに、こういうときに限って信号に捕まってしまう。

「もう!最っ悪!」

目の前で灯る赤信号を睨みながら、制服のポケットから携帯を取り出した。

幸いマサ兄からの着信はない。

「マサ兄の罰を回避できますように!」

携帯を両手で持って祈るように念を送る。

「よしっ!」

開いていた携帯を閉じて信号を見上げる。

ちょうど赤から青に変わった。

車が来ないことを確認して、また走り出した。

目的地まではあと数百メートル。



< 5 / 15 >

この作品をシェア

pagetop