Sparkly days
マサ兄こと吉岡雅樹。サユ姉と同じく1つ年上の高校1年生。超イケメン。ただしイジワル……。

ってそんな説明してる場合じゃない!!

「い、いつまで抱きついてんの!?離してよ!」

ここまで走ってきた=あたし汗臭いんじゃ……。
あたしは何とかマサ兄から逃れようとジタバタ暴れてみる。するとマサ兄の腕は呆気なく離れた。

チャンス!今のうちにマサ兄から距離を――

「っ!!!!」

マサ兄から離れようとした瞬間、いきなり後ろから腰に腕を回され抱き締められた。しかも肩に顎が乗っていて耳に息が……!!

心拍数急上昇!!
心臓壊れるかも!!

「これぐらいで赤くなるなんてお子ちゃまだな」

あたしが真っ赤になって硬直していると、マサ兄は耳元でそう囁いた。

「なっ!?」

すでに真っ赤だった顔が更に赤くなる。もしかしたら頭から湯気出てるかも。

「マサキ」

真っ赤になったままフリーズしていると、サユ姉がマサ兄の名前を呼んだ。

「はいはい」

サユ姉の一声でマサ兄の腕がパッと離れ、やっと解放された。まさに鶴の一声。



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