[完]俺様くんがスキなんです!!

キリがない……~風磨side~

「ダリィ……」
「どした?そんなに疲れた顔して」

俺とは対照的な笑顔で聞いてくる健人。

「最近寝れねーんだよ……」
「あー………美紅ちゃんのこと?」

若干ニヤリと笑う健人。

……ウゼェ……

「お前は心配になんねーの?」
「何が?」
「留衣のこと」
「あー……心配するけど……その前に俺がちゃんとしなかったらいざという時何も出来ねーだろ?」

……こいつは考えていることが違うな……

「ま、でもそんな心配はしてないけどね?」
「……どういう意味だ?」
「留衣空手の黒帯だから」

……怖っ……

ぜってーあいつ怒らせないようにするか……

そんなことを思っていると……

ージージー

俺のポケットで携帯が振動する。

携帯を取ってみると……

“留衣”

俺って留衣の番号知ってたか……?

不信に思いながらも俺は通話ボタンを押す。

<あ、風磨くん?>

若干焦ってるような留衣の声。

「何で俺の番号知ってんの?」
<あ、それは今健人に教えてもらったんだけど……>

あいつ……勝手に教えやがって……

ま、留衣ならいいけど……

<あのさ、そっちに美紅いる?>
「……は?美紅?来てねーけど」
<そっか……>

そのまま黙り込む留衣。

「美紅どうかした?」
<うん……今日朝から学校来てないんだよね……>
「……は?」

その瞬間俺の思考が一度止まった。
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