[完]俺様くんがスキなんです!!
「この家に住む前に
古いマンションに住んでたの。
その時はちょうど雇われてなくて
家でゴロゴロしてたんだけど……
そんな時いきなりドアが開いて
あいつが入ってきた。
そしてそのまま壁に押し付けられて未遂。誰が助けてくれたかって?社長よ」
美紅はレモンティーの入っているカップを
口に添えた。
「さすがに死にたかったけど
あいつに犯されるなんて生理的に無理。
たまたま社長が私に用があってうちに訪れた時に
ちょうど襲われかけてたから
ギリギリ助かった。
後から話を聞くとあいつは酔って
ママ、翼と愛を思い出したんだって。
そしたら私が許せなくなって私の家まで来たの
でも私はあいつに家なんか教えてない
だから裏に何かあると思ってたけど……
やっぱり裏の顔があった。
……あいつは組のスパイなのよ」
「……は?」
組って、あの組か……?
「翼と愛死ぬまで
あいつは何も言わない人で、
ママにお小遣いだってもらってた。
けどね、必ず週3回は帰りが遅いの。
浮気かななんて思った。
でもママはいつもあいつのことを信じてて、
あいつはいい人だって言ってた。
だから私だってそんなあいつが大好きだったよ。
毎年旅行して
一緒にご飯食べる時は笑ってたよ。
けどね、人って本性でちゃうんだね。
あいつはママと出会う前から
ずっと組にいてスパイをやってた。
私達と会ってなかった時間は
ずっと組にいたってことだよ」
美紅はふふ、と笑ってソファーから立ち上がる。
「今そいつは刑務所にいるよ。
でももう少しで釈放される
そしたらまた私を狙うわよ」
上から見下すように俺を見る。
「なのに風磨は私といられる?」
その瞳は強がりながらも微かに揺れていた。
「なんでそんなこと聞く訳?」
「風磨にも危害を与える。
だから「わなけねーだろ?」
「……え?」
美紅はまるであの頃のように
驚いた顔をして俺を見る。
なんだ……まだそんな顔出来るんじゃん。
「俺を誰だと思ってんだよ?
そんなんで怖がってたら健人に聞いた時に
美紅のことほっとくだろ?」
「でも「俺はそれくらい覚悟あんの。
美紅に何回も追い返される覚悟で
美紅に会いに来た」
美紅はそのまま黙り込む。
「美紅を守るから、絶対」
俺は立ち上がりそのまま美紅を抱きしめる。
「……っバカだね、風磨……
後悔するよ」
「後悔なんてしねぇ。
俺は美紅のそばにいる」
「っ…グスッ…そんなこと言ったら
私風磨から離れられなくなる……」
「離れんな
離れなくていい
離さねーから」
「知らない、もうどうなっても知らないから」
「勝手に言ってろ」
すると美紅はゆっくりと俺の背中に手を回した。
「私もう離されるなんていやだから」
「大丈夫だ、
俺が元の美紅に戻してやる」
「……え?」
「俺が絶対、
美紅を心から笑える奴に戻してやる」
「……ありがと……」
それから美紅はずっと俺に抱きついて
涙を流していた。
古いマンションに住んでたの。
その時はちょうど雇われてなくて
家でゴロゴロしてたんだけど……
そんな時いきなりドアが開いて
あいつが入ってきた。
そしてそのまま壁に押し付けられて未遂。誰が助けてくれたかって?社長よ」
美紅はレモンティーの入っているカップを
口に添えた。
「さすがに死にたかったけど
あいつに犯されるなんて生理的に無理。
たまたま社長が私に用があってうちに訪れた時に
ちょうど襲われかけてたから
ギリギリ助かった。
後から話を聞くとあいつは酔って
ママ、翼と愛を思い出したんだって。
そしたら私が許せなくなって私の家まで来たの
でも私はあいつに家なんか教えてない
だから裏に何かあると思ってたけど……
やっぱり裏の顔があった。
……あいつは組のスパイなのよ」
「……は?」
組って、あの組か……?
「翼と愛死ぬまで
あいつは何も言わない人で、
ママにお小遣いだってもらってた。
けどね、必ず週3回は帰りが遅いの。
浮気かななんて思った。
でもママはいつもあいつのことを信じてて、
あいつはいい人だって言ってた。
だから私だってそんなあいつが大好きだったよ。
毎年旅行して
一緒にご飯食べる時は笑ってたよ。
けどね、人って本性でちゃうんだね。
あいつはママと出会う前から
ずっと組にいてスパイをやってた。
私達と会ってなかった時間は
ずっと組にいたってことだよ」
美紅はふふ、と笑ってソファーから立ち上がる。
「今そいつは刑務所にいるよ。
でももう少しで釈放される
そしたらまた私を狙うわよ」
上から見下すように俺を見る。
「なのに風磨は私といられる?」
その瞳は強がりながらも微かに揺れていた。
「なんでそんなこと聞く訳?」
「風磨にも危害を与える。
だから「わなけねーだろ?」
「……え?」
美紅はまるであの頃のように
驚いた顔をして俺を見る。
なんだ……まだそんな顔出来るんじゃん。
「俺を誰だと思ってんだよ?
そんなんで怖がってたら健人に聞いた時に
美紅のことほっとくだろ?」
「でも「俺はそれくらい覚悟あんの。
美紅に何回も追い返される覚悟で
美紅に会いに来た」
美紅はそのまま黙り込む。
「美紅を守るから、絶対」
俺は立ち上がりそのまま美紅を抱きしめる。
「……っバカだね、風磨……
後悔するよ」
「後悔なんてしねぇ。
俺は美紅のそばにいる」
「っ…グスッ…そんなこと言ったら
私風磨から離れられなくなる……」
「離れんな
離れなくていい
離さねーから」
「知らない、もうどうなっても知らないから」
「勝手に言ってろ」
すると美紅はゆっくりと俺の背中に手を回した。
「私もう離されるなんていやだから」
「大丈夫だ、
俺が元の美紅に戻してやる」
「……え?」
「俺が絶対、
美紅を心から笑える奴に戻してやる」
「……ありがと……」
それから美紅はずっと俺に抱きついて
涙を流していた。