[完]俺様くんがスキなんです!!
____________
「すいません、面会したいんですけど」
「……どちら様ですか?」
いかにもいかつい警察官が俺を睨む。
「佐蔵芭風磨です。
こちらは紫鉢美紅です」
するとその警察官は目を丸くして美紅を見た
「もしかして……
紫鉢渉(わたる)さんに
会いに来たのですか?」
渉とはきっと美紅の親だろう。
「はい、そうです」
「驚いた……
まさか娘さん聞いてないのかね?」
「……え?何をですか?」
不思議そうに俺を見る美紅。
「彼は、紫鉢渉さんは……
3ヶ月前肺がんで亡くなりましたよ?」
_____________
何も言わないまま俺達は刑務所を出る。
__「紫鉢さんは入所した時から持病を患っていて
1年前から刑務所の中で入院してました
3ヶ月前にはもう全身にがんが点差していて
翌日にはもう……」___
そんなさっきの言葉が頭の中でループする。
すると美紅がいきなり立ち止まった。
「なんで……なんでだろう……」
美紅はそのまま静かに涙を流している。
「大嫌いなのに……
死んでくれて嬉しいのに……
なんで涙が出てくるんだろう……」
「美紅……」
「二度と会わないって思って嬉しいのに……
なんで涙が止まらないの?
どうして……頭の中には
小さい時にたくさん遊んでもらった
記憶しかないのよぉ……」
ついに美紅はしゃがみ込んで
声を出して泣き叫ぶ。
そんな美紅を見てらんなくて美紅を支える
「どうしよう……
もう誰もいないよ……
誰も家族がいないよ……
幸せだったのに誰もいなくなっちやった……
怖いよ、どうしよう……寂しいよ、
怖くて怖くてたまらないよぉ……」
美紅は俺に抱きついてわんわん泣く。
「ついに一人ぼっちだよ……
一人ってこんなにつらいんだね……
ずっと一人になりたかったのに……
なんで……」
俺はただ黙って
美紅を抱きしめることしか出来なかった。
「すいません、面会したいんですけど」
「……どちら様ですか?」
いかにもいかつい警察官が俺を睨む。
「佐蔵芭風磨です。
こちらは紫鉢美紅です」
するとその警察官は目を丸くして美紅を見た
「もしかして……
紫鉢渉(わたる)さんに
会いに来たのですか?」
渉とはきっと美紅の親だろう。
「はい、そうです」
「驚いた……
まさか娘さん聞いてないのかね?」
「……え?何をですか?」
不思議そうに俺を見る美紅。
「彼は、紫鉢渉さんは……
3ヶ月前肺がんで亡くなりましたよ?」
_____________
何も言わないまま俺達は刑務所を出る。
__「紫鉢さんは入所した時から持病を患っていて
1年前から刑務所の中で入院してました
3ヶ月前にはもう全身にがんが点差していて
翌日にはもう……」___
そんなさっきの言葉が頭の中でループする。
すると美紅がいきなり立ち止まった。
「なんで……なんでだろう……」
美紅はそのまま静かに涙を流している。
「大嫌いなのに……
死んでくれて嬉しいのに……
なんで涙が出てくるんだろう……」
「美紅……」
「二度と会わないって思って嬉しいのに……
なんで涙が止まらないの?
どうして……頭の中には
小さい時にたくさん遊んでもらった
記憶しかないのよぉ……」
ついに美紅はしゃがみ込んで
声を出して泣き叫ぶ。
そんな美紅を見てらんなくて美紅を支える
「どうしよう……
もう誰もいないよ……
誰も家族がいないよ……
幸せだったのに誰もいなくなっちやった……
怖いよ、どうしよう……寂しいよ、
怖くて怖くてたまらないよぉ……」
美紅は俺に抱きついてわんわん泣く。
「ついに一人ぼっちだよ……
一人ってこんなにつらいんだね……
ずっと一人になりたかったのに……
なんで……」
俺はただ黙って
美紅を抱きしめることしか出来なかった。