[完]俺様くんがスキなんです!!

その先にあるものは何?~美紅side~

「飲め」
「……ごめん、いらない」
「ん、飲みたくなったら飲め」
「ありがと……」

風磨はテーブルにマグカップを置いて
私の前に座った。

「ごめんね?私のせいで……」
「……何が?」
「仕事、忙しいんじゃないの?」

風磨は私のために
わざわざ早く帰って来てくれている。

医者って凄い忙しいし
夜勤とかあるよね……

「別に気にしてねーから」
「でも…「俺が好きでやってんの
気にしなくていい」

風磨はそう言ってテレビをつけた。

「手術とか入ってないの?」
「あぁ、大丈夫。
親父がなんとかしてくれてる」
「やっぱり大丈夫だよ?私」
「そういうこと言うなら
ちゃんと食事出来るようにしろ」

あまり喉を通らないのが今の現状。

なぜかお腹もすかないし、
私どうしちゃったんだろ……

「ねぇ風磨」
「あ?」
「明日仕事ある?」
「そりゃない日なんてほぼねーよ」
「だよね……」

じゃあ一人で行って来ようかな……

「なんかあったか?」
「いや、別にいいんだけどさ?
私……ケジメつけようと思って」
「……ケジメ?」

よくわからないという顔をしている風磨。

「私、お墓行こうと思うの……家族の。
きっと……あいつもあのお墓にいる」
「墓?大丈夫か?」

きっとあいつのことを思い出さないかってことだよね……

「大丈夫。
私あいつに話すことたくさんあるからさ」
「ん、じゃ俺も行く」

……へ?

「だって仕事「別にいい
俺がいてもいなくても大した変わらねーし。
親父に言えばいつでも代理使ってくれるからな」
「でも私一人でも大丈夫だ「バーカ
美紅が行けても俺が心配なんだよ。
それに俺も美紅の親に
話したいことあるしな」
「ん、わかった」

それから私達は明日
お墓参りに行くことにした。




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