[完]俺様くんがスキなんです!!

「美紅……」

俺は美紅に向かって優しく呼びかける。
「風磨……」

美紅は振り返ってなぜか涙目で俺の名前を呼ぶ。

「はぁ……何でゴホッ……泣きそうな顔してんだよ……」
「だって……だってぇー」

美紅が子供みたいにシクシクと泣く。

「泣くなよ……」

美紅に近づいて涙を拭う。

「うぅー……風磨ぁー……」

あーヤベー……そんな顔で俺を呼ぶなよ……理性持たねーよ……

「うぅー……ふぇーん」
「ったく……お前と会う時はいっつも泣いてんなー」
「風磨がぁー優しすぎるからでじょーぉー」

こいつ……もう無理……

こっちの身にもなれよ……限界来てんだよ……

「美紅びっくりすんなよ？」
「……え？」
「怒んなよ？」
「うん……？」