Cold phantom
「ん、んん…。」
おぼろ気な意識の中で鼻をつくような匂いを感じて私は目が覚めた…。
何か酷い夢を見て起きた筈なのに、その内容は何も思い出せない。
夢なんてそんなものか、そう納得しながら、重い目蓋を開いた。
そして直ぐに違和感に気が付いた。
横になっている私に被さるようにかけられた薄いシルクのような肌触りのいいシーツが異変を知らせるのに十分だった。
被さったシーツを剥がし、上半身を起こすと目の前には白い壁があった。
それと同時に頭痛に襲われて苦い表情になった。
以前からごくたまに頭痛になる事があった。
それは記憶のぶり返しからくる物なのかはよく解らないが、一度なってしまうと薬を飲んでないと中々治まらなかったりする。
それも病院で処方されるような少し強めの薬でないと…。
「ん?」
ふと、回りを見回してその白い部屋内を見渡すと、その部屋は私の見知った場所であることが解った。
私の全ての始まりの場所、槍倉総合病院だ。
そして、そこで思い出した。
槍倉第一の入り口で私は倒れたのだと…
倒れて、それ以降は良く思い出せない。
ただ、誰かが私の元に駆け付けて来たのは微かに覚えている。
あれから私は搬送されたのは語るに及ばないようだ。
おぼろ気な意識の中で鼻をつくような匂いを感じて私は目が覚めた…。
何か酷い夢を見て起きた筈なのに、その内容は何も思い出せない。
夢なんてそんなものか、そう納得しながら、重い目蓋を開いた。
そして直ぐに違和感に気が付いた。
横になっている私に被さるようにかけられた薄いシルクのような肌触りのいいシーツが異変を知らせるのに十分だった。
被さったシーツを剥がし、上半身を起こすと目の前には白い壁があった。
それと同時に頭痛に襲われて苦い表情になった。
以前からごくたまに頭痛になる事があった。
それは記憶のぶり返しからくる物なのかはよく解らないが、一度なってしまうと薬を飲んでないと中々治まらなかったりする。
それも病院で処方されるような少し強めの薬でないと…。
「ん?」
ふと、回りを見回してその白い部屋内を見渡すと、その部屋は私の見知った場所であることが解った。
私の全ての始まりの場所、槍倉総合病院だ。
そして、そこで思い出した。
槍倉第一の入り口で私は倒れたのだと…
倒れて、それ以降は良く思い出せない。
ただ、誰かが私の元に駆け付けて来たのは微かに覚えている。
あれから私は搬送されたのは語るに及ばないようだ。