Cold phantom
下足室まで来ると更に人口密度まで跳ね上がる、独特の熱気が場を包んでいた。
クラスの張り出しは下足室前だからだ。
新入生は勿論、私達のクラス替え発表も下足室前になるので新既生入り交じる状態だった。
「おっ、今年も祥子も私と同じクラスみたいね。」
「うん…あっ、それに沙冬美と湯川君も一緒だね。」
「えぇ!?…沙冬美は良いとして、ふーみんいんの!?」
みーちゃんはそう言って怒っているのか怪訝な表情なのか微妙な顔をした。
みーちゃんは「ふーみん」こと湯川有文(ゆかわありふみ)君の事を別段毛嫌いしている訳ではないのだが、私が第三者として見ている限り湯川君は舞ちゃん同様みーちゃんに対していじりキャラになることが多く、親友だけどそこはみーちゃんも苦手な部分にしていた。
そんなみーちゃんの仕返しも物理的な意味で倍返しになることが多いけど。
私達が下足室前に留まってまだ殆ど時間が経っていなかったが、私達の登校時間が早かったのか、教室を目指そうとしていた時には、来たときとは比べ物にならないほど人でごった返すようになった。
みーちゃんは少ないと言ってはいるが、今年はどう考えても入学生は多いと感じた。
でも、人がごった返すその状況の中でも異彩を放つ人はやはり目立つようで、ごみごみした人の群れの中に小さな注目を集める人物がいた。
その人物がこちらに気付くとゆっくりと近付いてきた。
「お早う、美咲も祥子も相変わらず仲良いわね。」
「お早う沙冬美ちゃん。沙冬美ちゃんも相変わらずみたいだね。」
「ふふっ、そうね。まぁ慣れてるしあんまり気にしてないわ。」
そう言って沙冬美ちゃんは余裕の笑みを浮かべた。
クラスの張り出しは下足室前だからだ。
新入生は勿論、私達のクラス替え発表も下足室前になるので新既生入り交じる状態だった。
「おっ、今年も祥子も私と同じクラスみたいね。」
「うん…あっ、それに沙冬美と湯川君も一緒だね。」
「えぇ!?…沙冬美は良いとして、ふーみんいんの!?」
みーちゃんはそう言って怒っているのか怪訝な表情なのか微妙な顔をした。
みーちゃんは「ふーみん」こと湯川有文(ゆかわありふみ)君の事を別段毛嫌いしている訳ではないのだが、私が第三者として見ている限り湯川君は舞ちゃん同様みーちゃんに対していじりキャラになることが多く、親友だけどそこはみーちゃんも苦手な部分にしていた。
そんなみーちゃんの仕返しも物理的な意味で倍返しになることが多いけど。
私達が下足室前に留まってまだ殆ど時間が経っていなかったが、私達の登校時間が早かったのか、教室を目指そうとしていた時には、来たときとは比べ物にならないほど人でごった返すようになった。
みーちゃんは少ないと言ってはいるが、今年はどう考えても入学生は多いと感じた。
でも、人がごった返すその状況の中でも異彩を放つ人はやはり目立つようで、ごみごみした人の群れの中に小さな注目を集める人物がいた。
その人物がこちらに気付くとゆっくりと近付いてきた。
「お早う、美咲も祥子も相変わらず仲良いわね。」
「お早う沙冬美ちゃん。沙冬美ちゃんも相変わらずみたいだね。」
「ふふっ、そうね。まぁ慣れてるしあんまり気にしてないわ。」
そう言って沙冬美ちゃんは余裕の笑みを浮かべた。