Cold phantom
渡良瀬沙冬美(わたらせさとみ)ちゃんは舞ちゃんの言っていたお義姉ちゃん、高校でみーちゃんと知り合い、その後に私とも仲良くなった親友だ。
ちなみに義姉と言うのも、どうやら舞ちゃんの従姉だからだそうな。
170の高身長とふくよかで且つ絞める所は絞める体型、微笑して微かに細めるシャープな目元と非常に綺麗で整ったロングの黒髪に一手一足まで優雅さを振り撒く上品さを兼ね備えた学校1の美人。
男子からの人気もあるがその端正な佇まい故に近寄りがたい雰囲気もあって未だに彼氏はいないみたいだ。
だが彼女自信はまるで気にしていない。
お嬢様よろしくな雰囲気は確かにあるが、みーちゃんと仲良くなれるだけあるのか、付き合ってみると言葉遣い以外は中々フランクな性格でお嬢様と言うには縁遠い付き合いやすい友達だ。
例えば…
「それで、美咲は今日も花嫁修行の一環でお弁当作ってきたのかしら?飽きないわね。」
「あのねぇ沙冬美、花嫁修行じゃないっていつも言ってると思うんだけど…。」
「あら失礼、弄るのもこれくらいにしておかないと、お弁当をつつく楽しみが無くなるわ。」
「つつくって…沙冬美、あんた見た目はお嬢様なんだからそんな事してイメージ崩しちゃ駄目でしょ。」
「別に気にしないわ、良い物は良いもの。美咲のお弁当だけは私も評価しているのよ?」
「だけ、は余計だっての…」
まったく、と言わんばかりにみーちゃんは唇を尖らせ両手を組んだ。
今日も朝からいきなりお弁当談義するような女の子をお嬢様と呼ぶのはちょっと、いやかなり抵抗を感じる。
ある意味損している様な気もするが、それも踏まえて気にしていないのかも知れない。
「そう言えば天倉君だけ今年は別のクラスなのね。参ったわ、今年は誰が夫婦喧嘩を止められるのかしら。」
「沙冬美…夫婦喧嘩も言うなっていつも言ってるんだけど?」
「そうだったかしら?あっ、噂をすれば…」
沙冬美ちゃんが会話を切るように視線を外すと、その先に例の人物が見えた。
沙冬美ちゃんは軽く手を振ると、それに気が付いたのか一人の男子生徒がこちらに近付いてきた。
「よう、沙冬美に祥子ちゃんに…あれ?今日は嫁さんだけか?」
そこまで言ってその男子の額にみーちゃんは素早いチョップをお見舞いした。
ちなみに義姉と言うのも、どうやら舞ちゃんの従姉だからだそうな。
170の高身長とふくよかで且つ絞める所は絞める体型、微笑して微かに細めるシャープな目元と非常に綺麗で整ったロングの黒髪に一手一足まで優雅さを振り撒く上品さを兼ね備えた学校1の美人。
男子からの人気もあるがその端正な佇まい故に近寄りがたい雰囲気もあって未だに彼氏はいないみたいだ。
だが彼女自信はまるで気にしていない。
お嬢様よろしくな雰囲気は確かにあるが、みーちゃんと仲良くなれるだけあるのか、付き合ってみると言葉遣い以外は中々フランクな性格でお嬢様と言うには縁遠い付き合いやすい友達だ。
例えば…
「それで、美咲は今日も花嫁修行の一環でお弁当作ってきたのかしら?飽きないわね。」
「あのねぇ沙冬美、花嫁修行じゃないっていつも言ってると思うんだけど…。」
「あら失礼、弄るのもこれくらいにしておかないと、お弁当をつつく楽しみが無くなるわ。」
「つつくって…沙冬美、あんた見た目はお嬢様なんだからそんな事してイメージ崩しちゃ駄目でしょ。」
「別に気にしないわ、良い物は良いもの。美咲のお弁当だけは私も評価しているのよ?」
「だけ、は余計だっての…」
まったく、と言わんばかりにみーちゃんは唇を尖らせ両手を組んだ。
今日も朝からいきなりお弁当談義するような女の子をお嬢様と呼ぶのはちょっと、いやかなり抵抗を感じる。
ある意味損している様な気もするが、それも踏まえて気にしていないのかも知れない。
「そう言えば天倉君だけ今年は別のクラスなのね。参ったわ、今年は誰が夫婦喧嘩を止められるのかしら。」
「沙冬美…夫婦喧嘩も言うなっていつも言ってるんだけど?」
「そうだったかしら?あっ、噂をすれば…」
沙冬美ちゃんが会話を切るように視線を外すと、その先に例の人物が見えた。
沙冬美ちゃんは軽く手を振ると、それに気が付いたのか一人の男子生徒がこちらに近付いてきた。
「よう、沙冬美に祥子ちゃんに…あれ?今日は嫁さんだけか?」
そこまで言ってその男子の額にみーちゃんは素早いチョップをお見舞いした。