いつも同じ空の下で
――その日の部活後の帰り道
「そういえば、もうすぐジュリも修学旅行だね」
私の隣を歩いていたヨシキが、ふと思い出した様に修学旅行の話をしてきた
「うん。来週の火曜日から3泊4日で。お土産沢山買ってくるね」
修学旅行と聞くと、ヨシキと3週間会えない事を思い出して、また寂しさが込み上げてくる
それでも、気づかれない様に必死で笑顔を作る
「期待してる。ところでさ、今週の土曜日うちの家に来ない?」
「――・・・ぅえ!?」
思いもしなかったヨシキの発言に、ものすごい声が出てしまった
思わず咳払いをして、再びヨシキに向き直る
「え? なんでいきなり!?」
家に行くって事はヨシキのご両親にも会うんだよね!?
「ちょうどその時、うちの両親と弟がおじいちゃんの所に行ってて留守なんだよ。だから、もし良かったら遊びに来ない?」
おじいちゃんの所って事はイギリスだよね?
って事は、しばらく誰もいないんだ
「えっ・・・でもいいの? そんな家族が不在の時に勝手にお邪魔して・・・」
「いいに決まってるじゃん!! 部活終わったら迎えに行く」
私の返事を聞く前に、よし。決まり! と嬉しそうにしているヨシキ