いつも同じ空の下で



「そうだ!! 今年のクリスマスに、うちの家においでよ!!」



まるで、ひらめいた様にパッと顔を明るくすると、キラキラした目でこっちを見たヨシキ

そのあまりの突然の言葉に、思わず目が点になる



「えぇ!? どっどうしたの? 急に」

「今思いついたんだ!! ってか、そうしなよ! うちはおじいちゃんの教えで、クリスマスは家族で祝うんだ。父さん達仕事でいつも忙しいけど、クリスマスだけは絶対家族で祝う決まりなんだ」

「で・・・でも、家族が集まるなら、家族水入らずの方がいいんじゃないの?」



もの凄い勢いで迫ってくるヨシキに、思わず後ずさる私

ってか、お父さん達の仕事、そんなに忙しいんだ・・・

だったら、尚更私なんか余所者がいない方がいいんじゃ・・・?




「何言ってんの!! それに母さん達、ジュリに会うのスッゴク楽しみにしてるんだ」




詰め寄ってきたヨシキが遂にはガシッと私の手を掴んだ

キラキラと光る瞳が私を捉えて離さない



うぅ・・・眩しい・・・・



ヨシキの猛烈な押しに引け腰の私



――でも、私に会うのを楽しみにしてくれてるんだ・・・

そう思うと、胸の奥がポカポカと温かかった






「本当に・・いいの?」

「いいに決まってるじゃん!」



オズオズと顔を上げた私を見て、キッパリとそう言って、ニッコリ笑うヨシキ

その、まるで子供の様な姿に思わず笑みが零れる

< 135 / 351 >

この作品をシェア

pagetop