いつも同じ空の下で

季節はすっかり冬

風が冷たくて痛いぐらいに感じる




街中はクリスマスが近い事もあって、どの店も真っ赤な装飾がしてある

歩いていると、どこからともなく聞き覚えのあるクリスマスソングが流れてくる



今までは何とも思わなかったこの光景も、今はワクワクして仕方ない






「寒い~~!! 早く店の中入ろ!!」




そんな中、目的の店を見つけた途端、鼻先を真っ赤にしたユウキが、我慢できない!! といった風に店の中に駆け込んでいった

その後ろ姿を追う様に店の中に入ると、そこには外の寒さを感じさせないぐらい、人で溢れていた





「みんなプレゼント買にきたのかなぁ・・」





あまりの店内の熱気に思わずコートを脱ぐ私達

なんだか汗ばみそうだ



「この季節はどこもクリスマス一色だからね~」



そう言って、げんなりした様に店内を見つめるユウキ




「でも、負けてらんないよ!! さ、行くよ」



そんな引き気味の私達の背中をグイグイと押すアヤカ

さすが、慣れていらっしゃる



――うん。でも、そうだよね!!

ヨシキの為に、いいバッシュを見つけなきゃ



そう頭の中で気合を入れ

人でごった返す店内へと足を踏み入れた


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