いつも同じ空の下で



「お腹重い~」



ハァハァと息切れしながらも、電車の中に駆け込む

青凌高校へは、私の家から電車で4番目の
所にある

疾走したおかげか、ギリギリ間に合いそうだ



――――
――・・・




「はぁ~間に合ってよかった~」



なんとか約束していた時間には着けた私

安堵の溜息が思わず漏れる



でも、周りを見渡してもユウキの姿はない


遅刻かな?


そんな事を思いながら、急いでメールを打つ




――――――――
ユウキ


着いたよ!
改札のところにいるね!



―――――――


送信ボタンを押してから、顔を上げて辺りをキョロキョロと見渡す

なんだか、いつもと違う駅だと緊張するなぁ




しばらく、ベンチに座りながらユウキの姿を探していると、青凌高校の制服を着た人がたまに通っていき、ジロジロと私を見ていく


まぁこんな所に他校の人が1人でいるのも、珍しいよね・・・



その視線に一気に居心地の悪い気がして、顔を下げる



ユウキーー!!早くきてよぉ~!!



俯きながら、落ち着かない様子でいると、近くにいた駅員さんの所に青凌高校の制服を着た男の子が駆け寄っていくのが見えた

思わず、その姿を横目で追う




「あのっ!すいません。」

「はい。どうされました?」

「これ、電車の中に置いてあったんですけど・・・・たぶん忘れ物だと思うんです・・・」



そう言って、男の子が駅員に差し出したのは


―――ドデカイ、ランチボックス。




うわぁ~なんか私の持ってるヤツと似てるなぁ~・・・・・ってあれ!?


私のお弁当はっ!?


あれ!?


えっ!?もしかしてアレ!?


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