いつも同じ空の下で



パニックになりながら自分の手荷物をバタバタと確認したけど、電車に乗るまで持っていたドデカイランチボックスはない・・・



いやぁぁぁっ!!!急いでたから、降りる時に忘れていったんだっ!!

恥ずかしいっ!!ってかどんだけ、ドンクサイんだよ自分っ!!



――とりあえず、青凌の生徒が行った後に駅員さんに事情を話して返してもらおう・・・



心を落ち着かせながら、チラッと2人が喋っている方を見ると、駅員さんが男の子からランチボックスを受け取ってお礼を言っている所だった



早く行ってよ~~っ!!



心の中で叫んで青凌の生徒が帰るのを今か今かと待っていた



「じゃ。お願いします」



すると、青凌高校の生徒が丁寧にお辞儀をしてクルッと踵を返してこっちに向かってきた

その途端に思わず覗き込んでいた顔を急いで隠す



なんでこっちに来るの~~っ!!



自分のどんくささといい

ランチボックスのデカさといい

恥ずかしくって卒倒寸前だった私は、こっちに向かってくる男の子の顔を見まいとギュッと目を閉じた



きゅっきゅとスニーカーの床を蹴る音と、ドキドキと鳴る私の心臓



えっ!?えっ!?もしかして、私のだって気づいてたりするの!?

いやいや!!あのサンドイッチは全部私が食べるわけじゃないんだよ!!??



もはやパニックになり、誰に言っているのか分からない事を頭の中で連呼していた


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