いつも同じ空の下で
◇
「ユウキ、なんでメールも電話も返してくれないんだろ」
ヨシキと放課後一緒に下校中、一向に連絡の取れないユウキに業を煮やしていた私
「そんなに風邪酷いのかなぁ・・・ユウキちゃん」
不機嫌な私をなだめる様に、頭を優しく撫でてくるヨシキ
その姿を見上げながら、再び溜息を吐く
メールもできないほど寝込んでるのかな・・・
中学の頃から、元気が取り柄のユウキ
風邪を引いても、次の日にはケロッとした様子で学校に来ていた
そんなユウキが、1週間も学校を休むなんて・・・・
でも、私の不安はそれだけじゃなかった
「ユウキのお母さん、何か隠してる様な感じがした。もしかして、本当は風邪じゃないのかも…」
「風邪じゃないって?」
「分からないけど・・・」
首を傾げるヨシキにそう言いながら、この前会った時の、おばさんの行動を頭の中で思い出してみる
すると
Trrrrr・・・
「あ、ごめん電話だ」
ヨシキの携帯が鳴って、カバンの中をゴソゴソあさりだした