いつも同じ空の下で


勢いよく振り返ったせいで、後ろに並んでいた人の胸に思いっきり、ぶつかってしまった

反射的に避けようとしたが、あっと思った瞬間バランスを崩して転びそうになった




やばっ

転ぶっ



そう思い、思わず目を閉じると

急にガシッと上から強い力で抱き抱えられた




「ごめん。大丈夫?」



抱き抱えられたと同時に男の子の声が降ってきた

恐る恐る目を開けると、声の主が転んだ私のお腹に片腕をフックみたいに回して抱き留めていた




「すっすいません!!!」




あまりの恥ずかしい体制にビックリして、慌てて男の子の腕から飛び降りた



「いいよ。足ケガしなかった?」



そう言って、男の子が少し首を傾げながら私をじっと見つめた



身長はハヤトと同じくらいだろうか

すらっとしていて、モデルみたいだ


少し色素の薄いクセっ毛の髪が大人びて見える

ハッキリした目鼻立ち

二重の瞼の奥に、透き通った色の瞳がダイヤモンドみたいにキラキラ輝いている



なんだか変わった色の瞳・・・



宝石みたいなその瞳に、思わず吸い込まれそうに見とれていると




「大丈夫?」




茫然と立ち尽くす私を、少し心配そうに覗き込んできた男の子


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