いつも同じ空の下で
その声でハッと我に返ると、あまりの恥ずかしさに思わず下を向いた
俯いた視線の先を見ると、助けてくれた男の子がバッシュを履いている事に気が付いて、勢いよく顔を上げた
「すいませんっ!!あの...バスケ部ですよね??そっちこそケガしませんでしたか!?」
玄関で見た、輝かしいトロフィー達を思い出して冷や汗が出た
もし、この高校の有望選手にケガでも負わせたら大変だっ!!!!
「うん。バスケ部だけど...ふふっ大丈夫だよ」
そんな私の心配をよそに、何故か少し笑われた
「今第2体育館でやってるバレーの練習試合で来てる子だろ?」
「あっ!!ひゃい。桜華高校です」
やば・・緊張してるからか、噛んじゃった
ひゃい。とか言ってるよ私
さっきの抱き抱えられた余韻で心臓がドキドキ煩い
もうっ! 聞こえたらどうすんのよっ
「あぁ~どうりで駅に桜華の生徒がいたわけだ」
すると一人納得したように頷いてニッコリ笑ったかと思ったら、じっと私の目を見つめてきた男の子
その綺麗な瞳と整った顔に思わずジリッと後ずさりすると
「ねぇ、もしかして・・・『よしき――――!!』
何かを言いだした彼の声を掻き消す様に、突然奥の方から男の人の叫ぶ声が聞こえた