いつも同じ空の下で


そんな事を考えながら、トボトボと来た道を引き返していると



「ジュリ~。何してんの~早く~!」




待ちきれなかったのであろうユウキが、早く早くと手をおいでおいで!とバタバタ動かしている




「どこまで水飲みにいってたの~? 迷っちゃたのかと思ったよ」



そう言って、少し心配そうにユウキが駆け寄ってきた



「ごめんごめん!!えっと・・・少し迷っちゃって」



ユウキを見た事で一気に現実に引き戻された私は、ブンブンと頭を振って気を取り直した



ダメダメ! 今は練習に集中しないと!!



頭の中でそう唱えて、自分の頬をパン! と叩いて喝を入れた






――それからの試合も見事全勝。

ホクホクした気持ちになりながら、お昼休憩になった




「ジュリー! さっきの休憩の時に中庭見つけたんだ~そこでお昼食べない!?」



と、ワクワクした顔でユウキがお昼用に買ってきたであろう、大量のパンが入ったコンビニの袋をブンブン振り回しながら話している



「中庭なんてあるんだ!? 行く行く! 今日天気いいもんね~」



中庭の存在に驚きながらも、ユウキのナイスな提案が嬉しくって

ウキウキしながら今日お母さんが作ってくれたサンドイッチを持って中庭に向かった


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