いつも同じ空の下で



そして、長い長い夏休みが明けた






「おはよう」



眠たい目を擦りながらキッチンへと向かう

家族はみんな、この夏休みの間の私の落ち込み様を見て、きっとヨシキと別れたのを薄々感じている




「おはよ~。今日から学校なんだから、ちゃんとご飯食べなさいよ~」




お母さんがそう言って、椅子に座った私の前に大盛りのごはんを置いた

食欲なんて全くなかったけど、これ以上心配はかけられない

そう思って、無理矢理口の中に押し込む



なんだろう

涙の味がする




それでも、時間をかけてごはんを食べ終わり玄関へと向かう

足が鉛の様に重たい




「いってきます」




朝の日差しが眩しくって、思わず目を背けた



< 238 / 351 >

この作品をシェア

pagetop