いつも同じ空の下で
友達に囲まれて、楽しそうに話しているヨシキ
もうずっと会っていないからか、どこか懐かしい気持ちになった
イギリスから帰ってきたんだ・・・
気づいてほしい
気づかないでほしい
そんな矛盾した気持ちが胸の中で渦巻いている
高鳴る気持ちでヨシキを見つめていると、突然ヨシキの後ろから女の子が現れた
その姿を見て、一気に心臓が太鼓の様に鳴りだす
小さな身長に、真っ黒なサラサラの長い髪
遠くからでも分かる、人形みたいな可愛い女の子
ヨシキと楽しそうに話している彼女
そして、ヨシキの手には女の子モノの財布が収まっている
ドクドクと心臓が激しく動いている
胸が引き裂かれそうに痛い
ヨシキ・・・その子は誰?
その財布は誰のもの?
頭が、おかしくなりそうだった
触らないで
そう叫びたいのに叫べない
だって、私達はもう恋人でもなんでもない
他人だ――
そして、手を放したのは私
後悔?
嫉妬?
消失感?
黒い感情がグルグルと頭の中を占領していく