いつも同じ空の下で


もう、見ていられなかった

心を覆う真っ黒なものに、押しつぶされそうで



「ごめん。ちょっとトイレに行ってくる」




喉から振り絞る様に声を出して、その場から逃げる様に走り出した



息が苦しい

胸が引き裂かれそう

涙が零れてしまいそうだ



もうヨシキは他の誰かを見ている

私はまだ、こんなにも好きなのに

ヨシキにとって私はやっぱりその程度だったの?

ただの通過点だったの?



無我夢中で走って、気がついたら体育館の裏に来ていた

耳の奥がゴウゴウと鳴っている

パタパタと涙が落ちる




「――っ」




もう耐えきれなくなって、その場に倒れる様に泣き崩れた



結局私は忘れる事なんてできないんだ



そう思い知らされた


自分から別れを告げたのに、裏切られた様な気持ちになった

自分の傲慢さに嫌気がさす



やっぱりヨシキが好き

離れたくない

側にいたい




でも、そう気がついた時にはもう遅かった

何もかも遅すぎた


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