いつも同じ空の下で
「じゃぁ、同じ学年だな。そういえば、バレー部なんだろ? やっぱお腹空くよな~」
そう言って、私の膝の上に乗っているランチボックスを見つめたヨシキ
その瞬間、チクタクと頭の中でヨシキの言葉の意味を理解する
そして、一気に顔が真っ赤になるのが分かった
「・・・・・え!? ちょっ、違うよっ!? あのっこれは!!」
まさかの勘違いをされて、恥ずかしくって言葉がつっかえる
「お母さんがっ!! 沢山・・・えっと―――っ」
完全パニックの私
早く誤解を解きたいのに、うまい言葉がでてこない
えっと!とか
あの!とか言っていると
「あー!! この弁当箱。朝、電車に忘れてあったモノと同じじゃん!! えっ!?ジュリ今日電車にコレ忘れなかった??」
と、追い打ちをかける様にヨシキが目を丸くしてランチボックスを指さした
え!! もしかして、今日駅員さんにコレ届けていた人って
ヨシキだったの―――!?
もう恥ずかしいのを通り越して、頭がグワングワンしてきた
「えっと・・・あの・・・すいません私の・・です」
だからもう、ヤケクソで認めた
「じゃぁ、もしかして改札の所でキョロキョロしてたのもジュリだったんだ。さっき会った時もしかして~って思ったんだよ」
そう言って、合点がいった事に満足そうに微笑むヨシキ
それとは正反対に、恥ずかしくって何も言えない私
「なら拾って良かった。じゃないとサンドイッチ食べられなかったし、ジュリとも話せなかったかもなぁ」