いつも同じ空の下で
第6章
再会
あの日から少し心が軽くなった私
少しづつだけど、前を向ける様になった
「いらっしゃいませ」
今日も、いつもの様にレジに立っている
ここでのバイトも、もうすっかり慣れた
「ユウキ~先に休憩行ってきていいよ」
土曜日の今日は、少しだけお客さんの数が多い
お昼の休憩を取り損ねた私達は空腹だった
特に、食べる事に命を懸けていると言っても過言ではないユウキは、もう我慢の限界といった感じだった
「え? いいの? ジュリお腹すいてないの? 大丈夫?」
「我慢できるからいいよ。ただ、誰かヘルプで1人連れてきて」
またいつ混みだすか分からなかったから、ユウキの変わりのレジの人を1人頼んだ
嬉しそうに返事をしてから、ルンルンと休憩室に向かうユウキを見送る
それからしばらく1人でレジ作業をこなしていると
「おつかれ」
「星野さん! おつかれさまです」
低い声が聞こえて振り返ると、そこに立っていたのは、クールビューティー星野さん
今日も相変わらず何考えてるのか分からない様なポーカーフェイスだ
でも、ここ最近は結構近づけている様な気がする
まぁ、私だけかもしれないけど・・・
「レジのヘルプにきた」
「ありがとうございます。今日珍しく混んでるんですよ」
「もう冬だからな。ボード用品をみんな買いにくるんだろ」
そう言って、寒そうな外に目をやる星野さん
――そう
もう季節は冬本番